2007年01月18日

平均算を逆比で解こう

逆比というものが算数の解法の道具としてどれだけ有効なものかを、具体的な問題を実際に解いて解説していきたいと思います。

前回は「道のりが一定の時の速さとかかる時間の関係」ということで「逆比」を考えました。今回は「平均算を逆比の考え方で解く」です。
平均算の基本的な考え方はここでは省かせていただきますが、1つだけ、小学生の皆さんにこれはぜひ知っておいていただきたいことを。中学や高校の数学では欠かすことのできない考え方です。

2つの数のちょうど真ん中はいくら?

「2つの数18と10のちょうど真ん中にくる数はいくらか」という問題で、皆さんは次のような解き方をしていませんか。
・18-10=8…2つの数の差。8÷2=4。
10+4=14あるいは、18-4=14

もちろんこの解き方でもいいんですけども、「2つの数のちょうど真ん中にくる数は、2つの数の平均である」という考え方をすれば、
(18+10)÷2=14で答えが出るんです。

平均算1

平均を超える数量と超えない数量

「平均算を逆比の考え方で解く」場合、平均算の次のような考え方が必要になります。
平均を超えた数量の合計と平均に足らない数量の合計は等しい
次の【図2】と【図3】の線分図で考えてみましょう。

平均算2

念のため、【図3】の平均を2通りの方法で解いてみます。
【解法1】平均算のいちばん基本となる解き方です。(18×2+8×3)÷5=12
【解法2】すべてをいちばん数量の少ないグループに合わせて、余った数量をすべてに再配分するという解き方です。これも平均算の重要な考え方ですね。(18-8)×2=20。20÷5=4。8+4=12

さて、本題にもどりましょう。【図2】と【図3】いずれでも、「平均を超えた数量の合計(赤線の部分)」「平均に足らない数量の合計(青線の部分)」が等しいことに気づかれたでしょうか。
「逆比」というのは、2つの数量の積が一定であるということを利用します。平均を超えた数量の合計=平均に足らない数量の合計=一定の積だということです。
【図2】では、×1=×2=一定、×2=×3=一定ということですね。

平均算を逆比で解く

最後に、「逆比」を利用して平均算の問題を解いてみることにします。上で説明した、【解法2】をステップアップした解法です。

40人がテストを受けたところ、男子だけの平均点は全体の平均点より、1.1点低く、女子だけの平均点は全体の平均点より0.9点高かったそうです。この時、男子の人数は何人ですか。(灘中)

平均算3

今度は、2つの数量のグループの人数が分かっておらずまた多いので、線分図ではなく面積図で考えてみることにします。ポイントは、平均を超えた数量の合計(赤くぬられた長方形の面積)=平均に足らない数量の合計(青くぬられた長方形の面積)ですね。ちょうど、赤くぬられた数量の合計を青くぬられた数量の合計のところ流しこんでならす(平均化する)といったイメージでどうぞ。

男子の平均に足らない点数×男子の人数=女子の平均を超えた点数×女子の人数」ということで、「男子と女子の平均を超えた(足らない)点数」と「男子と女子の人数」は、逆比の関係になるんです。

1.1:0.9=11:9→逆比 9:11…男子と女子の人数の比。40÷(9+11)×9=18人…男子。

いかがでしたでしょうか。平均算のいわゆる難問には、逆比の考え方を利用すると解きやすい問題が多くあります。ぜひ挑戦してみてくださいね。

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投稿者 寝太郎: 2007年01月18日 11:11

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