2007年07月17日

差集算・愛光中・中級

算数・2007年入試・良問100番勝負: その6

3種類の箱A、B、Cがあり、Aにはりんご20個、Bにはなし30個、Cにはかき50個が入っています。果物の値段の合計は7200円で、一番高い果物と一番安い果物の1個あたりの値段の差は60円です。AからりんごをBに、BからなしをCに、CからかきをAにそれぞれ同じ数ずつ移したところ、箱に入っている果物の値段の合計は、Aが240円下がり、Bが480円下がりました。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)りんご、なし、かきを1個あたりの値段が高い方から順に並べなさい。答だけでよい。
(2)それぞれの箱から何個ずつ移しましたか。
(3)かき1個の値段を求めなさい。
愛光中_2番の問い…中級ではやや難しめ。差集算・中級

解法に必要な単元・考え方

・和が一定の考え方・差集算(1個あたりの差と全体の差)・分配算

ポイント1:
、一番高い果物と一番安い果物の1個あたりの値段の差は60円です…(1)の結果を利用して(2)の問題を解かせるというきれいで無理のない誘導問題です。まず、一番高い果物と一番安い果物はどれかを考えてその値段の差を利用するわけですね。

ポイント2:
AからりんごをBに、BからなしをCに、CからかきをAにそれぞれ同じ数ずつ移した…移した後、3つの箱の中身はどうなっているかを理解する。「同じ数」ずつ移していることがポイント。□個ずつ移したとすると、
A…りんごと□個のかき(個数の合計20個。値段の合計が240円少なくなる)
B…なしと□個のりんご(個数の合計30個。値段の合計が480円少なくなる)
C…かきと□個のなし(個数の合計50個。値段の合計は?)
Aの「値段の合計が240円少なくなる」から、かき1個の値段が りんご1個の値段よりより安いことが分かる。またBの「値段の合計が480円少なくなる」から、りんご1個の値段がなし1個の値段より安いことが分かる。

ポイント3:
Cの値段の合計がどうなったかを考えるのがこの問題の最大のポイント。…A、B、C3つの箱全体では、りんご、なし、かきそれぞれの個数は変わっていないので、全体の値段も変わらない。Aの「値段の合計が240円少なくなる」とBの「値段の合計が480円少なくなる」から、Cの箱ではこの安くなった値段の和だけ値段が高くなっている。

ポイント4:
一番高い果物と一番安い果物の1個あたりの値段の差は60円です…ポイント3から一番高い果物と一番安い果物が分かり、Cの箱で1個あたりの値段の差60円が□個集まった分だけ値段が高くなっていることから、何個(□個)ずつ移したかが分かる。

ポイント5:
Aの「値段の合計が240円少なくなる」と、Bの「値段の合計が480円少なくなる」から、…りんごとかき1個の値段の差、なしとりんご1個の値段の差が分かる。

ポイント6:
Aにはりんご20個、Bにはなし30個、Cにはかき50個が入っています。果物の値段の合計は7200円…りんごとかき1個の値段の差、なしとりんご1個の差が分かっており、それぞれの個数と全体の値段が分かるので、全部が1種類の果物と考えた時の合計金額から果物1個の値段を求める。分配算の基本の出番。

差集算の問題(中級)

差集算(差集め算)は、過不足算と対になった文章題ですが、両者に共通な考え方は、「1個あたりの差と全体の差」です。
(1)、(2)、(3)ときれいな誘導問題で、小学生に解かせるのに計算も考え方も無理がなく、きちんと考える力を問う良問だと思います。たとえば、(1)と(2)をとばして(3)の問いだけにすると問題のレベルが上級レベルにはね上がってしまうしまうかもしれません。あえてそれをせずに誘導問題にするという受験者の立場に立った親切設計だと思います。誘導問題でありかつ考えさせるレベルを保った問題を作るというのは、実は難しいんですね。

解説と答え:

(1)「A…りんごと□個のかき(個数の合計20個。値段の合計が240円少なくなる)」より、「1個の値段はりんごはかきより高い。」
「B…なしと□個のりんご(個数の合計30個。値段の合計が480円少なくなる)」より、「1個の値段はなしはりんごより高い。」。
したがって、値段の高い順に、なし、りんご、かき

(2)240+480=720(円)…かき□個となし□個の値段の差。一番高いなしと一番安いかきの1個あたりの値段の差は60円。
720÷60=12(個)…□。よって、12個

(3)240÷12=20(円)…りんご1個とかき1個の値段の差。480÷12=40(円)…なし1個とりんご1個の値段の差。
20+30+50=100(個)…果物全体の個数。求めるものが一番安いかき1個の値段なので、100個全部がかきと考えた時の全体の値段を考える。念のため、分配算の線分図(面積図)を。関係が分かればいいので、参考程度に。
差集算・1
20×20+60×30=2200(円)。7200-2200=5000(円)…かき100個の値段。5000÷100=50(円)。よって、50円

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投稿者 寝太郎: 2007年07月17日 12:32

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