2007年05月15日
中学数学から高校数学の計算のはざま_5
多項式の割り算でこの問題が苦手?
数Ⅱで最初に習う単元に、「多項式の割り算」というのがあります。ああ知ってるという方は、2年生の初めか、1年生の3学期かにやった覚えがおありだと思います。
なぜこんな話題を取りあげるのかというと、次のような2つの問題で、初めの問題1は出来ても、2つ目の問題2でつまずく高校生の方が目に付くからです。
☆問題1:次の多項式A、Bについて、AをBで割った商と余りを求めよ。また、その結果をA=BQ×Rの形に表せ。
A=4x³-3x-9 B=2x+3
☆問題2:次の条件を満たす多項式A、Bを求めよ。
x³-x²+3x+1をBで割ると、商がx+1、余りが3x-1である。
なぜ問題2は行き詰まるか?
問題2で行き詰まっている方の計算式を見ていると、次のように計算しています。
x³-x²+3x+1をx+1で直接割っているんですね。多項式をxの1次式で割る時は「組み立て除法」という便利なものがあるんですが、同じように行き詰まります。
実際、x³-x²+3x+1をx+1で割ると、商がx²-2x+5で、余りが-4になっちゃうんですね。ここから、どうしてよいか分からない(-_-;)。
多項式Aが3次式で、商がx+1だから、Bは2次式で余りは1次式。ところが、x+1で割ると余りは定数になっちゃうということにからくりがあるんですね。だから、正しい2次式Bが求められない。正確には、これでも何とかする方法はあるんですが、普通は無理でしょうね。
算数と高校数学の計算のはざま?
このシリーズは、「中学数学と高校数学の計算のはざま? 」ということでやってますが、今回は「小学算数と高校数学の計算のはざま」かもしれませんね(‥;)。まぁ、中学数学でも、「過不足算系統」の方程式の応用問題で似たような考え方の問題がありますが。
高校のこの問題で行き詰まるのは、次のような算数のいちばん大事な計算の意味がつかめていないからです。(2)~(4)は、□の中の数を求める問題です。
(1)29÷6=4…5
(2)29÷6=□…5
(3)29÷□=4…5
(4)□÷6=4…5
(1)と(2)は問題ないんですが、(3)と(4)で計算式の意味がつかめていないと困ることになります。詳しく見ていきましょう。
4つの式の意味と計算方法
(1)の割り算の意味は、ふつう29の中に6がいくつあっていくつ余るかという意味の計算です。単純な数の計算ですが、「29個÷6=4…5個」という量の計算では、「29個を6等分すると1つ分はいくらになって何個余るか」という意味になります。
(2)は、29÷6とそのまま計算しても答えが出ます。
問題は、(3)なんです。
(2)と同じように?計算してみるとどうなるか。みなさん、たいてい29を4で割ろうとします。
29÷4=7…1だから、□は7、あれれ?というようなパターンです。これぐらいの簡単な計算なら、九九で強引に「七四28」とやっても答えは出ますが、少し複雑な計算になると、式の意味を考えて計算しないと対応できませんね。
あまりの5は29の中から出てきたものだから、29からあまりの5を引いてから4で割ると割りきれる、というのが式を考えて解くということです。この考え方が出来ていると、上の高校数学の割り算にも対応出来るというわけですね
(4)は、□は、6が4個あり、さらにそれより5大きいという意味ですから、□=6×4+5で求めるんです。
余りのある割り算で整数計算の意味をつかもう
上の4つの計算は、数そのものは簡単かもしれませんが、式の意味を考えて解くと、「加減乗除」すべてがふくまれているのがお分かりでしょうか。算数の計算の仕組みを考えるとても重要な考え方です。
高校数学の「問題2:次の条件を満たす多項式A、Bを求めよ。
x³-x²+3x+1をBで割ると、商がx+1、余りが3x-1である。」という問題では、確かに半分は高校数学です。どんなに算数や中学数学が出来る方でも、問題の意味が分からなければ解けません。
ですが、残りの半分の考え方は高校数学でしょうか。高校数学では当然知っているという前提でやるというだけの話ですね。
このような間違いを運よく?どなたかに指摘されたら、高校生の皆さんは、何よりも優先して、何度も反復練習して身につけることをお薦めします。高校数学の学力向上のために欠かせない基礎訓練だと考えます。
投稿者 寝太郎 : 09:37 | コメント (0) | トラックバック(0)
2007年04月24日
中学数学から高校数学の計算のはざま_4
直線の式と放物線
中学数学では、直線の式と放物線(2次関数)を学習します。放物線といっても、y=ax²という原点にぴったりくっついたものだけというごく簡単なものだけになっちゃったわけです。いちおうこれで放物線の形は分かるんですが、放物線が原点からお引っ越しするには、定数項かxの1次の項が必要になります。
高校で決定的に数学嫌いになる原因の一つに関数が苦手というのがありますね。
高校数学の風景というのは、ある意味で関数漬けの日々です。放物線はひとまずおいといて、直線の式と傾きという話題で高校数学をやり始めた方を対象にこんなことを考えてみたいと思います。
直線の式を求める計算をどう解くか?
中学でだれでもおなじみの問題。次のような問題を皆さんはどう解きますか。
A(2,4)、B(4,-2)、2点を通る直線の式を求めよ。
2とおりの解法がありますが、中学生の皆さんは次の解法をやっておられるケースが目立ちます。
求める直線の式をy=ax+bとおく。
4=2a+b…(1)
-2=4a+b…(2)。
(1)と(2)で、aとbの連立方程式で解くというパターンですね。答えは、y=-3x+10
もう1つの解法は、まず直線の傾きを求めようというものです。
4-2=2…xの増加量。-2-4=-6…yの増加量。
直線の傾き=yの増加量/xの増加量(yの増加量÷xの増加量)だから、
-6/2=-3…直線の傾き。
求める直線の式はy=-3x+b。この式にx=2、y=4(x=4、y=-2どちらでも)を代入して、b=10。
答えは、y=-3x+10
解き方としては、どちらがいいかは言えません。臨機応変に計算が楽になる方を選べばいいと思います。
ところで、なぜ1つ目の解法パターンにかたよるのでしょうか。それは、まず直線の傾きを求める計算が今一つ理解できない。分数計算がいやだ。連立方程式のやり方だと分数計算を避けることが出来るケースが多いですからね。
変化の割合の考え方は重要!
なぜこんな話題を取り上げたかというと、直線の傾きというのは「変化の割合」そのものなんですね。この「変化の割合」が苦手だと、高校数学でパンクしちゃうんですよ。「変化の割合」は中学数学ではまだ蕾でも、高校数学では満開状態になります。この考え方と計算に慣れておかないと、あらゆる点で高校数学にならないです。
そこでまず、中学レベルでの「変化の割合」の復習を。
直線の傾きを求める式は2とおり
直線の傾きはプラス(右へ行くと上り坂)とマイナス(右へ行くと下り坂)、それと0(平ら、x軸と平行)があります。まず、いちばん考えやすい「上り坂」を取り上げます。
A(-3,-3)、B(1,5)2つの点を通る直線の傾き。
中学生までは、常にxの増加量を考える時に左から右へ行くと考えた方が考えやすいかもしれませんね。プラスマイナスにかかわらずx座標の小さい方から大きい方へいくら増えたかを考えます。そうすれば、xの増加量は常にプラス。したがって、yの増加量がプラスの時は上り坂、マイナスの時は下り坂になります。高校数学ではそうはいきませんが。
y|-3 → 5
1-(-3)=4…xの増加量。5-(-3)=8…yの増加量。
8/4=2…A(-3,-3)、B(1,5)2つの点を通る直線の傾き。
この計算の最大のポイントは、出発点は、x座標、y座標とも点Aにそろえる、x座標どうし、y座標の引き算は、→(矢印)のとがった方から引くというものです。それで、xの増加量とyの増加量が出ますので、yの増加量/xの増加量(yの増加量÷xの増加量)をまちがえないで(どちらが分母か、どちらで割るか)計算するということです。
マイナスだらけの計算や引き算の引く向き、割り算の向きなどにまどわされてはいけません。練習すればだれでも出来るようになりますからね。

高校数学ではどう求めるか?
高校数学でも中学数学でも、基本的な考え方はおなじですけどね。ただ、次のような計算も出来ないと行けないんです。「右方向・上り坂か下り坂」では足りないんです。具体的には、次の図のように考えることも必要です。

高校数学っぽくじっさいに計算してみましょう。
A(-3,-3)、B(1,5)2つの点を通る直線の傾き。
計算する時の注意点は、出発点は、x座標、y座標とも点Aにそろえても点Bにそろえてもどちらでもかまわないということを除けば、上に挙げたのとまったく同じです。また、高校数学では、点Bにそろえて出来なければ困ることになります。そこで、点Bにそろえて計算するとどうなるか記します。
A(-3,-3)、B(1,5)2つの点を通る直線の傾き。
y|5 → -3
(-3)-1=-4…xの増加量。(-3)-5=-8…yの増加量。
-8/-4=2…A(-3,-3)、B(1,5)2つの点を通る直線の傾き。
ついでに、A(2,4)、B(4,-2)、2点を通る直線の傾きも。
y|-2 → 4
2-4=-2…xの増加量。4-(-2)=6…yの増加量。
6/-2=-3…A(2,4)、B(4,-2)、2点を通る直線の傾き。
どうして同じ答えになるのか
気づかれたと思いますが、出発点は、点Aにそろえても点Bにそろえてもどちらも同じになりますね。これはxの増加量とyの増加量ともにプラスマイナスの符号が変わるので、割り算すると同じ答えになるからです。
点Aと点Bの2点間の距離を3平方の定理で求める時などは、差を2乗しますので、引く向きを意識しないでも答えをまちがえることはありませんが、引く向きを意識することは、高校数学にとってとても大切だということを心におとめおきください。
「中学数学と高校数学のはざま」と今回で4回目になりますが、実はいずれもよく似たテーマなんです。整式のかけ算、割り算というちがいこそあれ、プラスそれともマイナス??。こういうちょっとした数学の勘違いを軌道修正することで、数学が分かり始めるというきっかけになることもあります。
頑張ってくださいね。
投稿者 寝太郎 : 10:16 | コメント (0) | トラックバック(0)
2007年04月18日
中学数学から高校数学の計算のはざま_3
この計算で錯覚してませんか?
再び、「高校数学では中学数学よりさらに高度な計算能力が要求される」ということで具体的な例を挙げてみます。今度は、「高度な計算能力が要求される」というのではなく、ここんところ錯覚されてる方が多いようですので、気をつけましょうということですね。
次のような問題です。
この2次方程式どう解くの?
(2-x)(x+3)=4
(x-2)(x+3)=0ならだれでも解けると思います。
簡単そうだけど、何か変だなと思われた方いませんか?。
確かに、(x-2)(x+3)=0が少し変わっただけなんですけどね。まさか、x=2、-3だなどとはされないでしょうが、計算に自信がないと、さてどうしようかとなるかもしれません。
初めに、中学数学の2次方程式のおさらいをしておきましょう。
x2+x-6=0という2次方程式を解く時、ふつうは、まず因数分解出来るかどうかを考え、もしだめなら解の公式を利用するという手順になると思います。解の公式利用は、解が無理数、虚数などずっとお世話になるわけです。
この問題の場合は、、(x-2)(x+3)=0と、左辺が因数分解できますので、x=2、-3と答えを出します。
また、、(x-2)(x+3)=4ならどうするか。
まず、x2+x-6=4と、せっかく因数分解出来てる(‥;)左辺をばらしてから右辺の4を移項して、
x2+x-10=0
因数分解出来ないから、解の公式利用ということに。
(2-x)を(x-2)にすると
さて、本題。
(2-x)(x+3)=4という2次方程式を解こうというのではありません。ここでクウェスチョン?。この式と等しい式は次に挙げるうちのどれでしょう。
2 -(x-2)(x+3)=4
3 (x-2)(x+3)=-4
4 -(x-2)(x+3)=-4
5 (x-2)(-x-3)=4
正しい式は、2と3と5ですね。
因数の積で表された式の正負の符号を変えるには
左辺の式、(2-x)(x+3)を(x-2)(x+3)にすると、この式全体の符号が変わってしまうんですね。ちょうど、2×3(全体でプラス)を(-2)×3(全体でマイナス)にするようなもんなんです。
したがって、式全体の符号を変えないようにするには、
-(x-2)(x+3)にするか、
(x-2)(-x-3)にするかのいずれかということです。
後の変形は、ちょうど、2×3(全体でプラス)を(-2)×(-3)(全体でプラス)にするようなものです。
実は、それともう1つあります。
式ではなく、左辺=右辺の方程式で考えると、
(2-x)(x+3)=4と
(x-2)(x+3)=-4は同じ式になります。左辺の式の符号が変わったから、それに合わせて右辺の式の符号も変えてやればいいという発想ですね。ちょうど、3=3だから-3=-3、a=bだから-a=-b、a=-bだから-a=bのようなものです。
右辺が0の方程式の符号を考えると
では、(2-x)(x+3)=0の場合はどうなるか?
この場合は、(x-2)(x+3)=0とやってもいいんですよ。左辺の式の符号は確かに変わっていますが、右辺の0は符号を変えても0のままだからです。
数学の盲点に注意しよう
いかがでしたでしょうか? こういう疑問をお持ちになったことはありませんか。数学をやる上でこういった教科書や参考書に記載されていないであろう(たぶん)落とし穴や盲点というのがいくつかあって、それにはまると数学人生?先がないということがあります。だれかに指摘してもらえればいいのですが、気づかずそのままだと、数学の大事故を起こすことになります。
もし疑問に思ったら、恥ずかしがらずにだれかに聞くことです。私は、こういう疑問をもつ高校生は尊敬しますね。価値ある質問だと考えます。今の高校生用の問題集は解答・解説が詳しいでしょう。本人が解説読んでも分からないような本人にとって難しい問題の質問に詳しくていねいに説明しても、それが本人の身につくかどうかは別問題ですからね。
投稿者 寝太郎 : 16:43 | コメント (0) | トラックバック(0)
2007年03月23日
中学数学から高校数学の計算のはざま_2
この計算は高校数学の計算?
前回、「高校数学では中学数学よりさらに高度な計算能力が要求される」ということで具体的な例を1つ挙げましたが、もう1つ取り上げてみます。
次のような問題です。
「平方完成」をマスターしよう!
高校1年生の方は、この式を見て、「ああ、これやだ…、苦手なやつ」と思われた方もいるかもしれませんね。でも、数年前まではこの式の変形は中学校の数学でふつうにやっていたことなんですよ。中学生では難しいということで、高校へ追いやられたわけです(-_-;)。確かに、そんなに簡単ではありませんがね。でも、計算方法自体は高校数学で習う内容だということではないんです。
この変形の式を取り上げたのは、まずは、この変形は高校数学でよく出てきて出来ないと困るんですね。
たとえば、「不等式の証明」や「円の方程式」など。
それと、こちらも大切なんですが、この式の変形には計算に必要ないろいろな大切な要素がたくさん詰まっているからなんです。逆に言うと、この式の変形が出来るようになると、計算力が大幅に向上するということです。実際に計算してその答えを出すことだけが計算ではありません。この「平方完成」限らず、数学では、式の変形に取り組むと学力は大幅に向上すると思います。式の変形には、方程式の形での変形と、恒等式での形での変形がありますが、今取り上げているのは恒等式での形での変形です。
平方完成のやり方・基本
いろいろやり方はあると思いますが、慣れるとこういうふうにやればというご参考程度ということでご紹介します。
平方完成のやり方・x2の係数を考えて
今度は、こういう計算を

上で挙げた「平方完成のやり方・基本」はできるんだけど、x2に係数(1以外)のついたは苦手だなぁという方もおられると思います。分数計算もつけ加わるとなると、なおさらですね。でも、こういった計算が苦手なのはあなただけではありませんから、ご安心を。苦手とするところは、みんな共通していることが多いんですね。
そして、このような計算力を必要とする苦手なところは、言ってみれば、数学の勘所のようなものです。こういったところを繰り返し反復練習して自分のものにしておけば、総合力がつき、、数学の学力向上の1つのきっかけになります。1度に理解しようと無理をする必要はありません。反復練習というものは、日をおいてする方が効果がある場合が多いです。人間の頭というものは、たとえその時解けなくても、寝ている間に少し賢くなっていると考えましょう。
平方完成のステップアップ問題
平方完成の問題として2つだけ例をあげましたが、より基本から段階的にチャレンジできるように、何題か問題と答えを載せておきましょう。自分の苦手とするところは、1題解くたびに答え合わせをして、まちがってたらなぜまちがったのかを理解してから次の問題に移るのが原則だと思います。

投稿者 寝太郎 : 18:22 | コメント (0) | トラックバック(2)
中学数学から高校数学の計算のはざま_2
この計算は高校数学の計算?
前回、「高校数学では中学数学よりさらに高度な計算能力が要求される」ということで具体的な例を1つ挙げましたが、もう1つ取り上げてみます。
次のような問題です。
「平方完成」をマスターしよう!
高校1年生の方は、この式を見て、「ああ、これやだ…、苦手なやつ」と思われた方もいるかもしれませんね。でも、数年前まではこの式の変形は中学校の数学でふつうにやっていたことなんですよ。中学生では難しいということで、高校へ追いやられたわけです(-_-;)。確かに、そんなに簡単ではありませんがね。でも、計算方法自体は高校数学で習う内容だということではないんです。
この変形の式を取り上げたのは、まずは、この変形は高校数学でよく出てきて出来ないと困るんですね。
たとえば、「不等式の証明」や「円の方程式」など。
それと、こちらも大切なんですが、この式の変形には計算に必要ないろいろな大切な要素がたくさん詰まっているからなんです。逆に言うと、この式の変形が出来るようになると、計算力が大幅に向上するということです。実際に計算してその答えを出すことだけが計算ではありません。この「平方完成」限らず、数学では、式の変形に取り組むと学力は大幅に向上すると思います。式の変形には、方程式の形での変形と、恒等式での形での変形がありますが、今取り上げているのは恒等式での形での変形です。
平方完成のやり方・基本
いろいろやり方はあると思いますが、慣れるとこういうふうにやればというご参考程度ということでご紹介します。
平方完成のやり方・x2の係数を考えて
今度は、こういう計算を

上で挙げた「平方完成のやり方・基本」はできるんだけど、x2に係数(1以外)のついたは苦手だなぁという方もおられると思います。分数計算もつけ加わるとなると、なおさらですね。でも、こういった計算が苦手なのはあなただけではありませんから、ご安心を。苦手とするところは、みんな共通していることが多いんですね。
そして、このような計算力を必要とする苦手なところは、言ってみれば、数学の勘所のようなものです。こういったところを繰り返し反復練習して自分のものにしておけば、総合力がつき、、数学の学力向上の1つのきっかけになります。1度に理解しようと無理をする必要はありません。反復練習というものは、日をおいてする方が効果がある場合が多いです。人間の頭というものは、たとえその時解けなくても、寝ている間に少し賢くなっていると考えましょう。
平方完成のステップアップ問題
平方完成の問題として2つだけ例をあげましたが、より基本から段階的にチャレンジできるように、何題か問題と答えを載せておきましょう。自分の苦手とするところは、1題解くたびに答え合わせをして、まちがってたらなぜまちがったのかを理解してから次の問題に移るのが原則だと思います。

投稿者 寝太郎 : 18:22 | コメント (0) | トラックバック(2)
2007年01月25日
中学数学から高校数学の計算のはざま
中学数学から高校数学の計算へ
前回、「数学が苦手な原因はどこにある?」で、「計算そのものが苦手なのか。計算そのものというのは、もちろん算数や中学数学にふくまれる計算もですが、高校数学にはさらに高度な計算能力が要求される」と述べましたが、この具体的な例を1つ挙げてみます。
次のような問題です。
これは中学.高校どちらの計算?
数Ⅱの初めに習う分数式の計算です。別に難しい問題ではありませんが、ここで要求される中学数学の計算能力を分析し、なぜこの問題が出来ないか、いわば中学数学と高校数学のはざまを考えてみたいと思います。
まず、こういったタイプの分数式の計算は中学ではやりませんので、初めてやった時は問題の意味が分からないのは当たり前でしょう。これは計算能力とは関係ありません。「計算せよ」とあるのは、「1や0などの具体的な数値、あるいはxやyの文字の入ったままでも出来るだけ簡単な形にせよ」ということですね。
次に、「じゃあどうやって簡単にするの」という疑問がわくわけですが、ふつうの数だけの分数計算と同じように約分を利用して計算していくわけです。ふつうの数だけの分数計算とちがうところは、たとえば、分子と分母に「x +y 」という同じ多項式があれば、この多項式で約分できるわけです。そして、xやyなどの単項式や多項式で約分できるように、分子や分母を可能な限り因数分解するわけです。
因数分解が出来るという前提であっても、もう1つのハードルが待っています。たとえば、ここまではいいのですが、

分母がx-y、y-xと逆になっているのでx-yにそろえようとするわけですね。y-x=-(x-y)と「-」をつけて、さてそれからどうしよう? 中には、たとえば、多項式-x+y-z=0はx-y+z=0と同じであることがあやふやでつまずいてしまうケースもあるかもしれません。多項式全体の+-の符号を変えなければならないという発想がないんですね。以下、まちがえるパターンをいくつか挙げてみます。

分母のy(y-x)=-y(x-y)は正しいのですが、分子のxが-xになってます。分数という1つの数の符号を変えないためには、分母、分子とも符号を変えなくてはならないのですが、分母の符号が変わっていないということに気づいていないあやまりのパターンです。

y-xをx-yに、xを-xにしているところまではいいんですが、ここで行き詰まって(頭がこんがらがって)なんとなくじゃまな-xをxにしてしまったパターンですかね。

これは答えが合っているのですが、まちがいを2回くり返してたまたま答えが合っちゃったというパターンです(‥;)。答えが合えばいいというわけではありませんので、上の2つの場合より先がこわいかも。
1つの数としての分数の符号と演算記号で?
分数式の計算では、分母分子が多項式になり、その多項式を因数分解し、そして分数自体のプラスマイナスの符号を考え、さらに演算記号のプラスマイナスの符号との関係を考えなくてはならないわけです。でも、これは高校数学の考え方だというわけではありませんね。上に挙げたようなまちがいをすると、その先の計算がすべてムダになってしまいます。もっと言えば、自覚のないままこのような計算をくり返していると、まちがう訓練をしていることにもなりかねません。要注意ですね。
高校数学の分数式の計算
念のため、演算記号がプラスとマイナスの場合の2とおりの分数式の計算方法を記しておきます。【問題2】の方は、これ以上簡単には出来ません。因数分解に限らず、これ以上簡単にできるかできないかを判断する能力が中学数学よりも強く求められます。
投稿者 寝太郎 : 10:40 | コメント (0) | トラックバック(1)
2007年01月11日
なぜ高校数学は難しいのか?
高校数学は難しいか?
当たり前ですが、難しいですよね、中学数学と比べてもはるかに。まぁ、いやそんなに難しくはないよという頭脳優秀な方もいるかもしれませんが…。
まず初めに、なぜ高校数学は難しいか、その理由を考えてみたいと思います。
一つ目は、単純な理由です。中学数学と比べて量が圧倒的に多い。また、中身も濃い?からでしょう。もともと1学年につき教科書が2冊で中学数学の2倍。それに、小学校で難しい内容は中学へ、中学で難しい内容は高校へと先送りされていますからね。そのような状況で、基礎学力をつけずに高校へ進学するとどうなるかは、火を見るよりも明らかです。
小学校では算数を習い、中学や高校で数学を習うわけですが、言うまでもなく数学は算数と密接につながっている部分が少なからずあります。異なっているのは見かけだけという側面もあるのですね。
ですから、小学生の時に算数が得意で中学生になったら数学が苦手になったなんていうケースはほとんどないと思います。また、中学数学が得意で高校になったら数学が苦手になったというケースもあまりないでしょう。
もちろん、高校になってから数学の苦手な単元を積極的に克服していって数学ができるようになるということは、自分で進んで取り組んだ結果ですから当然ありえます。
高校数学で「複雑骨折」?
高校数学が苦手ということは、たとえて言えば、「複雑骨折」のようなものなんですね。単純な骨折ではありませんので、数学が苦手だ、問題が解けないといっても自分がどこが苦手なのか分かりにくくなるんです。ですから、どこから手をつければいいかわからなくなるのです。まじめな高校生は、1つの問題を1時間ぐらいかけて一生懸命考えるでしょうが、報われることのない努力と言ったら言い過ぎでしょうか。時間をかけて考えることが意味を持つのは、基礎的な学力が備わっている場合です。ただ眺めていて問題が解ける訳でもありませんからね。ですから、10分かけて問題が解けなければ、残りの50分間は基本を理解するということに振り分けた方がいいのです。そして、次に問題になるのがとのような基礎学力をつければよいのかということです。
数学が苦手な原因はどこにある?
・算数が苦手なのか
もちろん小学校で習う算数というのは、基本的なことのみに限られます。けれども、今の時代、上の学年にあがった時、前の学年の内容はほとんど忘れているというのが実情ではないでしょうか。そういうことの繰り返しで中学生になると、中学の数学が難しく感じるのは自然なことです。
ただ、中学生以上の数学に必要とされるものは、小学校で習うことだけに限るものではありません。結論から言うと、算数はきちんと教えないと身につきません。この小学生の時代に基本となる学力をきちんとつけておかないと、後で困ることになるということです。もちろん、算数が得意だというもって生まれた能力の高い子もいます。ですが、これはあくまで大多数の一般的なケースで当てはまることだと思います。
・計算そのものが苦手なのか
計算そのものというのは、もちろん算数にもふくまれる計算もですが、高校数学には高度な計算能力が要求されるということで、あえて算数とは分けてみました。
これは算数でやる計算、中学数学の計算が苦手だという現実をそのまま引きずっているケースが多いですね。高校数学の計算は、中学の数学に比べても計算の仕組みが分かっていないと半端じゃなく複雑で難しいです。式を短くするために暗算したり、楽をするために計算の工夫をしたりする必要もありますから。
・中学の数学が分かっていないのか
高校の数学が苦手な方のほとんどにあてはまることだと思います。問題が解けなくても、その問題の高校の数学に当たる部分は驚くほど少ない問題もあります。要は、小・中学校の算数や数学を理解しているという前提さえあれば高校数学で習う新しく覚える暗記的な知識があれば、解けるというケースですね。
「中学の数学」の中には、算数と重なる図形の性質、ちょっとした文章問題、割合や速さなども含まれます。図形も中学と比べてさらに複雑になり、自分で補助線を引いて考えるのは当然のこととなります。図形の性質や求積が苦手だと、高校数学の図形の問題にはとうてい太刀打ちできません。もとを正せば、これも小学算数の三角形や四角形の性質や求積の基本が分かっていないということに突き当たります。
・高校数学が分かっていないのか
確かに高校で習う数学の内容は、小・中学校で習う内容に比べて膨大な量です。しかも、そこで使われる用語、公式、定理。大げさに言えば、半分は外国語を習っているいるような感覚でしょうか。小・中学校の算数や数学を理解していれば高校数学は暗記?の部分が半分を占めると考えましょう。
このことについては、高校数学の勉強の仕方という観点から、また別稿にて。
投稿者 寝太郎 : 17:46 | コメント (0) | トラックバック(0)
2007年01月10日
初めに
高校数学・入門 Tips
高校数学を習い始めるときに、注意しなければならないいくつかのTipsを私なりに拾い集めてみようと思います。高校数学のみを扱うというのではなく、算数と中学数学、高校数学の垣根をとっぱらって、こういう点に注意を払いさえすればちょっとしたきっかけで数学ができるようになるかもしれないというTipsを取り上げます。むろん、私個人の指導経験で感じたささやかなものではありますが。
ネット検索をかけていただければわかりますが、高校数学の内容を本格的にあつかったサイトはけっこうあります。HTMLというのは本来テキストベースの表現方法ですので、数式を扱うには困難がともないます。それでも数式を扱ったサイトがあるんですね。高校や塾、その他の先生方が開かれた「確率」や「ベクトル」専門のサイトなどなど。まったく頭が下がります。そういった良質のサイトをご紹介してまいりたいと思います。
数学嫌い!!!たかが数学、されど数学
今大流行のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の大手に「Mixi」というのがあります。ご存じの方も多いと思いますが、その数学関連のコミュニティーの中に「数学嫌い」「数学撲滅委員会」というのがありましたのでちょっとのぞかせていいただきました。
『サインコサインタンジェントって何の呪文? 』
『子供たちの明るい未来を作るために数学撲滅を!!!』
やっと数学からオサラバできた。 生活に不自由してない!!毎日が楽しく、心身ともに健康!!
まったく同感ですねぇ。激しく同意しちゃったりします(‥;)。私も最近は高校生を教える機会が あって、数学なんて選択制にすべきだと思ってしまったりもします(-_-;)。
このMixiで、どの数学の単元が苦手かというトピックがありましたが、ベクトルはともかく関数が苦手だというのが多くてびっくりしました。正直な話、関数が苦手だと数学にならないんですね。
関数が苦手になったんルーツを探っていくと、間違いなく中学生の数学にたどり着きます。関数というのは中学1年生でもやりますが、中2で習う直線のグラフあたりからあやしくなるんですね。
時間をかけて教えないと、「変化の割合」「定義域」など後で重要となる考え方か身につきません。中学で関数が苦手で高校生になってから急に関数が理解できるというわけにはいきませんね、残念ながら…。
私なりにこういうところに気をつければいいんじゃないかという数学が苦手な方向けのTipsを、ささやかなものではありますが取り上げてまいりたいと思います。
どの単元を取り上げるというようなことも決まっておりませんし、そんな本格的で継続的なものを作る能力もありません。あまりご期待に添えないかもしれません。あらかじめご承知おきを。
初めて高校数学に立ち向かわれる方が高校数学をどのように学習していけばいいのか、その効率的な方法や陥りやすい高校数学の落とし穴といった点を中心に記してまいりたいと思います。
主に、これから高校数学をやっていこうという方が対象です。よろしくお付き合いのほどを。
投稿者 寝太郎 : 09:44 | コメント (0) | トラックバック(0)