● 国語の素材研究室へようこそ
漢字や熟語を書く力や読む能力を育てよう
国語の素材研究室の目的…読解力の基本としての読み書き
まず、「国語の素材研究室」という変な名前についてですが…。
「素材」と強調しているのは、いわゆる「読解力」という国語の文章読解を差し置いて、文章の素材である「ことば」に関する話題を中心に取り上げていこうというわけです。
言うまでもなく、国語の学習においては「読解力」がいちばん重要なわけです。
ただ、文章読解をテーマとして考えるには、当然、文章が必要となります。しかし、自分の文章ならいざ知らず、他の方の文章を取り上げると、当然「著作権」の問題が絡(から)んできますので、今のところ触れないでおきます。
ここでいう国語とは、むろん日本語のことです。なんてわざわざ日本語などと断り書きをするのか?というのは、私は、日本語に限らず外国語であっても、文章読解の考え方の基準を次のように考えているからです。
一つの文(日本語では、句点(。)で終わるひとまとまりの言葉の集まり(英語では、センテンスですね)をひとりの人間だとすると、その文がいくつか集まったものが「文章」だということになります。
文章は一つの社会です。いろいろな個性を持った?「文」という人間たちが集まって、「文章」という社会を構成していると考えるわけですね。そして、一つの文を構成する言葉、熟語、慣用句などは、 一人の人間を構成する体の部分、つまり頭、手、足などになるわけです。
というようなわけ?で、この「国語の素材研究室」では、文章読解に必要となる国語の「素材」をまず取り上げてみようと思います。
ところで、算数に限らず、いわゆる国語力においても、子供たちの学力が低下しているという印象をお持ちの方は多いと思います。
もちろん、その原因として第一にあげられるのは、「テレビ」、「テレビゲーム」に子供たちが熱中して、本を読まなくなったことが挙げられるかもしれませんね。
人の持って生まれた能力もさまざま。親から何も言われなくても本ばっかり読んでいる子もいるでしょうし、外で体を動かしているのが好きで、運動能力にたけた子もいるでしょう。外でいろんなことを観察するのが好きな子もいます。
じゃあ、国語の能力って何?って言われると難しい。
単純に言えば、「国語力」というものはある意味で、一つの「ザル」のようなものにたとえることもできましょう。
「ザル」にも、目の細かいのと粗いのがあります。そして、このザルに水を入れることを考えてみましょう。入る水の量よりも出る水の量が多ければ、当然ザルの中の水の量は減っていきます。(ただ今テレビゲーム中だと、こうなりますよね)。
また逆に、出る水の量よりも入る水の量が多ければ、ザルの中の水の量は増えていきますね。(ただ今読書中だと、こうなります)。
ある意味で、国語力というのはこのようなものと考えることもできましょうか。
国語の素材・読むこと
現実問題として、今の小中学生の平均的な読み書き能力は、個人差はあるにしても高いとは言えないでしょう。私たち大人も、子供の頃(ころ)にそのように言われてきたような気がします。当然と言えば、当然でしょうね。
でも、子供たちの、漢字の読み書きというものへの関心が低く、ないのだとは言い切れません。
私の経験では、熟語の読み書きに対してはけっこう高い関心を示します。特に、「読み」に関しては。つまり、やり方(持っていき方)次第では喜んでやるということです。
そして、漢字や熟語を書く能力に関しては、まず先に「読み」ありきで、読めなければ書くことに関心はわかないのではないかと思います。
さて、小中学生の皆さんを対象とした「読み」のテストです。何ごとも、具体的な事実をもとにして話を進めないとね。読めるかどうかチェックしてみましょう。
「習っていないから読めない」ということのないように、小学三年生以下の漢字のみを使った熟語です。
問題は十題。まちがえやすい熟語をわざわざ選んだわけではありませんが、みなさんがよくまちがえたのを入れています。
一回やっただけではたまたまということもありますので、もっとやってみたいという方は、二字熟語専用のコーナーを用意しましたので、そちらのページでどうぞ。
そのコーナーでは、小学校の学習漢字だけを使った読みをあつかいます。
「二字熟語を読もうコーナー・A」は、3・4年生のみの漢字の二字熟語、「二字熟語を読もうコーナー・B」は5・6年生までの漢字の二字熟語です。
このページの問題の答えは、ページの下にありますので、後で答え合わせをしてみてくださいね。[答え]へ
どうでしたか? 意外と読めましたか? それとも、意外と…。
読めなくたって、生活に困ることはまったくないよ、国語の成績が上がらんだけだ。
確かにそう。数学などはできなくても、大きくなっても別に困りはしないかも。おつりの計算できりゃいい。日常生活に何ら差し障りはないかも?
でも、国語はいやでも二十四時間使ってるわけだし(ひょっとしたら、夢の中でも)、大きくなってから恥(はじ)かくことも多いんですよね。
「お父さん、この漢字、どう読むの? どういう意味?」「…」。こうなると、冷たい視線が返ってくる可能性が大きいですよね。
「読み書き」というのは習慣性のもんだと思った方がいいでしょう。
一度いいかげんでやり過ごすくせをつけちゃうと、それで通っちゃいます。そして、だれからもそんなことで文句言われないでしょうし。
とまあ、「鉄は熱いうちに打て」っちゅうことで、中学生のお兄さん、お姉さんになって、めちゃくちゃな読み書きで平気ってなことにならないように、小学生の頃(ころ)からある程度まともな読み書きの感覚を身につけておこうというわけです。
中学生になったら手遅(おく)れだという意味ではありませんよ、念のため。
国語の素材・書くこと
さて、今度は漢字を書くことについてですね。
一つ興味深い例をあげてみましょう。
「義」「議」「我」という3つの漢字があります。いずれも小学4年生から6年生で学習する漢字です。
では、これら3つの漢字はどの学年で学習するかごぞんじでしょうか?
「議」という漢字はよく見ると、「言」と「義の(我)を取り除いた部分」と「我」の3つのパートからできていることがわかりますね。
そこで、先ほどの問いの答えです。今現在の漢字学習の指導要領では、「議」が4年生、「義」が5年生、「我」が6年生に割り当てられています。まあ、人によって考え方はさまざまですので、これ以上は申しません。
また、数年前までは、「豆」「皿」「昔」「笛」「箱」などは、小学生で習う漢字として割り当てられていませんでした。そして、「弓」「矢」「丸」「羽」「羊」などは6年生で習う漢字だったのです。
単純にいえば、これが現実ということです。よく考えれば、一つ一つの漢字に、4年生とか6年生とかの名札がついているわけじゃありませんよね。
今は、漢字一つとっても、これは4年生、これは6年生、この漢字は中学で習うっていうことがごく当たり前のように考えられていて、それをだれも疑問に感じていないように思います。まるで、人間の覚える能力に限りがあって、先の学年の漢字を覚えたら損だ、そんなに無理させず、余裕をもってなんてね。
確かに、漢字を習得していく過程で、各学年の配当漢字を決めておくというのは必要でしょう。
でも、先の学年の漢字は読み書きできなくていいというのはどうでしょうか?
これは英語の単語を覚えるということでも言えると思うのですが、言葉を覚えるということで重要なことの1つは、言葉というものは他の言葉との関連で記憶されることが多いということですね。
少し、例を挙げてみましょう。
・「末」と「未」、「血」と「皿(もと、中学生で)」、「井」と「丼(どんぶり。中の「、」はエビだから天丼なんてね。)」、「牛(うしにはつのがある)」と「午(うま)。午前、午後なんてのは午の刻からきてる」、のように、よく似たのをいっしょに覚えると覚えやすい。
・「腹」と「複」と「復」、「敵」と「適」と「滴(中学生。水滴で水のしずく。)」と「摘(中学生。花をつむ。)」のように、いわゆる「形声文字」で、「へん」と「つくり」からできていて、「ふく」、「てき」と読みは同じで意味がちがう。
・ついでに、英単語なら、
all, ball,call,fall,hall,tall,wall,…なんてね。
このように、関連付けて覚えると覚えやすい。それに、記憶に関して、もう1つ。
覚える能力には限りがあるのでしょうか?
覚える能力というのは、覚えれば覚えるほど高まっていくのではないでしょうか?
人間の脳なんて、どんなに優秀な人でもほんの少ししか使われていないと言うし。「覚える」と「思い出す」は、伸びる筋肉と縮む筋肉のようにセットになっているように思います。意図的に訓練しないと「覚えることを忘れ、忘れることを覚え」ってなことにもなりかねない場合もある。いやでも「丸暗記」ってのも、ある意味で訓練として有効かもしれませんね。
(1) かんそん…住んでる人の少ないさびれた村。
(2) めかた…人や物の重さ。
(3) むしゃ…武士。「ぶしゃ」じゃないよ。
(4) さかなや…「うおや」と読まないように。
(5) きんぴん…お金や品物。「音音読み」ですね。
(6) えんぽう…遠いところ。「友あり、遠方よりきたる…」なんてね。
(7) こうしゃ…二つ示したもののうち、あとのもの。人間でなくてもいいのよね。最初のものは「前者(ぜんしゃ)」。
(8) げんや…まだ切りひらかれていない自然のままの野原。「はらの」ではないよ。
(9) けしいん…葉書や封筒(ふうとう)のスタンプと言えばわかるでしょ。
(10) あんのじょう…思っていたとおり。初めはみんな「あんのてい」って読むのよね。